宮島沼のラムサール条約登録20周年イヤーを記念して,様々な視点から宮島沼の自然を調査されている皆さまによる連続オンライン講座を実施します!
※連続講座は終了しました.YouTube見逃し配信をご覧ください・
第一回 4月16日(日)13時~
「宮島沼の水鳥の特徴と変化」 牛山克巳(宮島沼水鳥・湿地センター)
宮島沼には毎年秋と春に数万羽のマガンを始めとする多くの水鳥が飛来します.長期的なモニタリングを通じて見えてきたガン,カモ,ハクチョウ類の気になる変化,増えた鳥,減った鳥,そして,新たに始まったマガンの渡り追跡調査についてご紹介します.
第二回 5月14日(日)13時~
「美唄市内の防風林の湿生植物」 新田紀敏(北海道立総合研究機構林業試験場)
石狩平野に位置する美唄市内の平地は,開発され尽くした感がありますが、農地の中には縦横に配置された防風林があり、豊かな自然として貴重な存在です。基盤は泥炭で土壌含水率は高く、湿生植物にとって最後の砦となっています。さらに、宮島沼~防風林~美唄湿原と多様な環境が見られ、開発された平地としては珍しいとも言える400種を超える植物が生育しています。これら植物の構成と希少性を中心にお話をします。
5月27日&28日は「大富原野の森」で湿生植物の保全活動を行います.
28日は新田さんが特別ガイドをしてくださいますので,ぜひご参加ください!
第三回 6月25日(日)13時~
「宮島沼と周辺湖沼の水質」 中谷暢丈(酪農学園大学)
宮島沼はマガンをはじめとする多くの水鳥にとって重要な沼である一方、富栄養化の進行により植物プランクトンが季節的に増殖し、水面が緑色になるなどの水質悪化が見られています。これまでに行ってきた宮島沼における長期的な水質モニタリングの結果や周辺湖沼の水質との比較、さらに水質悪化の原因と考えられる栄養塩の供給や植物プランクトン増殖への影響についてご紹介します。
第四回 7月15日(土)14時~
「宮島沼における鳥類標識調査」 富川徹(北海道野鳥愛護会)
宮島沼にはマガンだけでなくたくさんの小鳥たちの渡りが観察されます。今回は2009年からの鳥類標識調査の成果を通じて「どんな鳥がどこから来てどこへ渡っているのか?」など、少ない情報ではあるものの分かってきたことを紹介します。また、これまで宮島沼に飛来した鳥たちの記録についても触れてみたいと思います。
第五回 8月26日(土)14時~
「宮島沼と周辺湖沼の水生昆虫」 簗田将一(美唄市役所)
宮島沼における昆虫相についてはこれまでほとんど調べられていませんでした.特に水生昆虫については湿地環境の指標となることから,2020年から2022年にかけて,水環境が悪化した宮島沼,水環境が比較的良好な周辺湖沼,また,宮島沼の北岸につくられた自然再生のための掘削地において水生昆虫の生息状況調査を実施しました.今回は,調査で確認された水生昆虫相の特徴や調査地間での違いについて紹介します.
第六回 9月29日(金)17:00~
「宮島沼と周辺湖沼の水草」 片桐浩司(東京農工大学)
近年、全国の湖沼や河川で、水草とくに沈水植物の著しい消失、減少が報告されて
います。今回の講座では、全国における水草群落の劣化の現状と保全事例について
ご紹介します。さらに2020年より共同で実施している石狩川流域の小湖沼、農業
排水路における水草調査の結果についてお話します。水鳥の餌資源としての水草
の役割についても少し触れたいと思います。
Comments