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  • 執筆者の写真Katsumi Ushiyama

2020年春 北海道ガン類一斉調査

更新日:2020年4月26日

毎年秋と春に二回ずつ,北海道全域のガン類一斉調査を行っています.

2020年の春は3月21日(土)と4月18日(土)に実施しました.

調査協力者はいつでも熱烈歓迎です!

調査地一覧に掲載されていないガン類飛来地がありましたらご連絡ください.


2020年春 北海道ガン類一斉調査結果

※調査協力者以外の方による調査データの無断引用を禁止します.


第一回調査 3月21日(土)

 ガン類合計 141,188羽

(内訳)マガン 127,549羽,亜種ヒシクイ 6,557羽,亜種オオヒシクイ 2,496羽,

    ヒシクイ亜種不明 1,863羽,シジュウガラガン 1,593羽,ハクガン 835羽,

    ガン類種不明 295羽


第二回調査 4月18日(土)

 ガン類合計 138,141羽

(内訳)マガン126,365羽,亜種ヒシクイ8,094羽,亜種オオヒシクイ 968羽,

    ヒシクイ亜種不明278羽,シジュウガラガン1,141羽,ハクガン1,295羽,

    ガン類種不明0羽


調査所感

・第一回目

 石狩川流域では雪解けがかつてないほど早く進み,調査時には農地に雪はほとんどなく,宮島沼や茶志内沼など一部を除き,ねぐらとなる湖沼も水面が広がっていた.夕張川流域の南幌町や長沼町の方が比較的農地の雪解けが遅く,3月中旬までウトナイ湖近辺からのマガンやハクチョウの北上を阻んでいたが,3月19日前後に一気に石狩川流域に分布を移したと考えられ,石狩川流域だけで10万羽を超えるマガンが観測された.なお,奈井江町の袋地沼,滝川市のラウネ川とうりゅう沼では,マガンのねぐらは確認されたもの,カウントは実施できなかった.

 その他の地域でも,石狩川流域ほどではないが早い春を迎え,ガン類の飛来も早かった地域もあったが,この時期のカウントとしては例年と大きく異なることはなかった.

・第二回目

 第一回目調査と比較して,マガンの総数はほぼ同数となったが,亜種ヒシクイとハクガンは増加し,オオヒシクイとシジュウカラガンは減少した.減少した種に関しては数え落としている可能性もあるが,オオヒシクイはすでに道外に渡っているものと考えられる.地域別にみると,勇払平野と夕張川流域からはほとんどいなくなり,石狩川流域と十勝平野では減少,サロベツ原野周辺とオホーツク海沿岸地域で増加した.

 石狩川流域では,前回調査時には広く分散していたが,今回は宮島沼周辺に集中していた.宮島沼周辺では田んぼの耕起が進み,マガンは小麦畑,畦や路肩の緑地を採食場所として多く利用していた.

(※)所感は調査協力者からの情報などを元に牛山がまとめたものです.


調査協力者のみなさま(順不同・敬称略)

・石狩低地帯南エリア

高橋直宏 池田小夜美 島崎康弘 小森健一 善浪めぐみ 和歌月里佳 オオジシギ調べ隊 (株)北開水工コンサルタント 正富宏之 鈴木伸子 吉田鏡子 小山内恵子 佐藤ひろみ 先崎愛子 小林めぐみ

・日高エリア

深沢敬 深沢優子

・石狩川流域エリア

谷川毅 牛山克巳 佐々木純一 武田忠義 富川徹 山本幹彦 山本草 先崎啓究 先崎愛子 

・十勝平野エリア

浦幌野鳥倶楽部(岩田敦子、岩田好孝、武藤満雄、増子礼子、佐藤満、手塚睦、久保清司) 東谷麻央

・オホーツクエリア

城石一徹 東典子 川崎康弘 川崎里実 小笠原久美子 永井道彦 秋山恵美子 古南幸弘 稲葉一将 高田令子 中田千佳夫 黒澤美紀

・釧路エリア

音成邦仁 黒沢信道 黒沢優子 松木護 本藤泰朗 貞國利夫 吉野智生

・サロベツ/道北エリア

長谷部真 岩澤光子 石郷岡卓哉 石郷岡ゆりか 吉原努 川崎正大



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