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執筆者の写真Katsumi Ushiyama

第二回水鳥モニタリング国際シンポジウム


東アジア・オーストラリア地域フライウェイパートナーシップ(EAAFP)のガンカモ類ワーキンググループ(AWG)による「第二回水鳥モニタリング国際シンポジウム(The 2nd International Symposium on Developing Effective Coordinated Monitoring of East Asian Waterbirds in the 21st Century)」が,中国科学院・ 生態環境研究センター の企画運営のもと,2019年10月14日から18日にかけて北京で開催されました.


シンポジウムでは,東アジアにおける水鳥の研究と保全の最新の状況について,中国,ロシア,韓国,モンゴル,日本などから報告があり,さらに,11のターゲット種(コブハクチョウ,オオハクチョウ,コハクチョウ,コクガン,シジュウカラガン,サカツラガン,ハイイロガン,ヒシクイ,マガン,カリガネ,ヨシガモ)の分布域,渡り経路と個体群構造,個体群動態について,各国の代表者が最新の知見を持ち寄って議論しました.


シンポジウムの総括として,以下について参加者と共有し,実施していくことになりました.

・減少傾向にある種として,サカツラガン,カリガネ,コハクチョウ(中国)がある.※日本のコハクチョウは安定.

・増加傾向にある種として,亜種ヒシクイ(特に中国),シジュウカラガン,マガン(日本と韓国),ハイイロガン,オオハクチョウがある.

・個体数の傾向が不明な種として,オオヒシクイ,コブハクチョウ,コクガン,マガン(中国)がある.※中国は長期的には減少,近年の傾向が不明

・カモ類に関しては,ヨシガモ,シマアジ,潜水ガモが減少傾向にあると考えられる.

・ターゲット種に関してさらに情報を集約し,Waterfowl誌の特集を組み,さらにEAAFPのConservation status reviewに反映する.

・個体数の状況が不明な種の状況把握等のため,2020年1月の長江流域水鳥モニタリングに各国から参加協力する.

・脅威として報告が多かったロシアの狩猟圧への対応として,ハンター向けの教育資料(ロシア語)を作成する.

・サカツラガンとシマアジの状況把握と協力体制の構築のため,北朝鮮と東南アジアからそれぞれAWGに代表を募る.

・これまで多くの捕獲追跡調査がされているため,蓄積された経験を活かし,捕獲/追跡ガイドラインを作成する.

・AWGのもとでAnatidae Specialist Groupをつくり,各国関係者の協力体制を持続し,エビデンスに基づいたガンカモ類の保全管理をEAAFPに提言する.

・普及啓発に利用できる画像データベースをつくる.


英語によるシンポジウム報告


サッカーの親善試合 Anatidae Cup も開催されました!

しばらく筋肉痛でした….

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