朝から風が吹いている宮島沼です。センターの中にいると風で揺れる木の枝や葉の音が聞こえます。夜遅くに強い雨が降るようです。雨で被害が出ないことを祈るばかりです。
沼の水面のヒシは、波立つとほとんど見えなくなりますが、一瞬風が止むとあちこちに浮いているのがよくわかります。
ヒシの花にハナアブの仲間が来ています。ヒシさん、うまく受粉できるといいですね。
突堤の先端付近ではドクゼリが白い花を咲かせています。
名前のとおり、毒があります。食べちゃいけません。春先はセリと間違えて中毒を起こしてしまう事故もありますが、ここまで大きくなると間違えないでしょう。
突堤や観察小屋周囲の草原では、紫とピンクのグラデーションが美しいクサフジが咲いています。
クサフジのような紫の花を持つマメ科の植物には、ヒロハクサフジやツルフジバカマ、ビロードクサフジなどがありますが、毛のある無しや托葉の形などで見分けます。クサフジの托葉はとても小さくて目立ちません。眼をこらしてご覧になってみてください。
そして、おなじみの黄色い花。オオハンゴンソウ。
北米原産のこの花は、もともと観賞用として持ち込まれたのですが野生化し、北海道では大きな群落を形成していることもしばしば。特定外来生物に指定され、各地で駆除(あまり使いたくない言葉ですが)に取り組んでいますが、抜いた時に根や茎が残っていると、残った部分から再び増えるので、なかなか根絶にいたりません。生きているだけなのに駆除の対象になるとは...、外来種問題を考える時、いつも切なくなってしまいます。
ミズゴケ湿地再生試験区では、コバギボウシが1株、花茎を伸ばして花を咲かせています。
近くの防風林でも、上品な薄紫の花が首をもたげています。
ツルコケモモの花はほぼ終わり、あちこちにまんまるい実がぶら下がっています。
花を終え、実を結んでいる姿を見てちょっと嬉しくなるのは私だけでしょうか。
宮島沼の短い夏は本番を迎えます。