3月23日(土)、ミヤボラ講習会&登録会をおこないました。
今までずっと活動を続けていた方や、今回初めて参加する方、合わせて12名の方が集まってくれました。
講習会は、座学「宮島沼の基礎知識」「宮島沼にやってくる鳥」、実践「調査体験:マガン・ヒシクイ一斉調査」の二部構成。
「宮島沼の基礎知識」は、センター職員の牛山が担当。
宮島沼の現状、マガンによる小麦食害と取り組み、センターの役割、ミヤプラなど、宮島沼について、最新の取り組みを含めて知ることができました。
「宮島沼にやってくる鳥」は、ベテランボランティア谷川さんが担当。たっぷり雁観会などでおこなうミニ講座でも講師を務めてくれています。
マガンやハクチョウ、カモ類などの水鳥だけでなく、ノビタキやアリスイなど小さな鳥も含めて、画像を見ながら説明していただきました。
鳥の顔と名前を覚えるだけではなく、どんなものを食べているのか、どんな行動をしているのか、表情豊かな鳥の画像と説明を通して理解を深めることができました。
日が沈む頃、沼にやってくるマガンを観察しました。
この日はマガン・ヒシクイ全道一斉調査が行われ、ミヤボラは宮島沼に降りるマガンやヒシクイのカウントを担当しました。
マガンの群れは数十羽ずつ飛んでくるものの、9割以上凍結した沼には降りることはありませんでした。実際に鳥がいなくても、「観察したけどいなかったよ」「観察していない」という事実も調査を行ううえで大切な情報です。
シーズン中のねぐら入りとはまったく雰囲気が異なりますが、次々に飛んでくるマガンを見るだけでも、楽しかったようです。
講習会終了後、ボランティア有志が残ってお茶を飲んでいると、観察会や講習会、イベント、展示などについて、いろいろなアイディアが飛び出してきました。あっという間に時間が過ぎ、続きは5月あたりに親睦会をおこなって交流を深めながら話そう、と解散しました。
宮島沼はマガンをはじめ、たくさんの水鳥にとって重要な飛来地です。
春と秋には数万羽のマガンをはじめとして、多くの水鳥たちが渡りの途中に羽を休めに来ます。夏はオオヨシキリやノビタキなどが子育てをします。冬には沼は凍ってしまいますが、キツネやタヌキたちが過ごしています。
しかし、マガンによる小麦食害や水質の悪化など、問題もたくさん抱えています。
そうした問題を解決し、沼の保全をすすめるには多くの方の協力が必要となります。
宮島沼の魅力と抱えている問題の両方を、たくさんの方々に伝え知っていただくことで、保全に協力してくれる人を一人でも多く増やす。これが私たちセンターのスタッフやミヤボラの大切な役割なのだと、あらためて認識した一日でした。